くわばら行政書士事務所

【2026年10月1日改定】北海道の最低賃金が1,131円に!中小企業が今すぐ確認すべきポイント

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【2026年10月1日改定】北海道の最低賃金が1,131円に!中小企業が今すぐ確認すべきポイント

【2026年10月1日改定】北海道の最低賃金が1,131円に!中小企業が今すぐ確認すべきポイント

2026/10/13

こんにちは。
くわばら行政書士・社会保険労務士事務所です。

2026年10月1日から、北海道の最低賃金が時間額1,131円に改定されました。

これまでの1,075円から56円の引上げです。

最低賃金の改定は、パートやアルバイトの方だけでなく、従業員を雇用する企業の経営にも大きく関わる問題です。

今回は、北海道の最低賃金改定の内容と、事業主の皆さまに確認していただきたいポイントについて、社会保険労務士の視点から解説します。

 

1.北海道の最低賃金は1,131円に!

2026年10月1日から適用される北海道の最低賃金は、次のとおりです。

 

項目 金額
改定前の最低賃金 1,075円
改定後の最低賃金 1,131円
引上げ額 56円
引上げ率 約5.2%

※北海道の地域別最低賃金について、北海道庁および厚生労働省の公表情報に基づいています。

 

今回の改定により、北海道内の事業場で働く労働者には、原則として時間額1,131円以上の賃金を支払う必要があります。

これは、正社員だけでなく、パート、アルバイト、学生などにも適用されます。雇用形態や呼び方によって、最低賃金の適用を免れることはできません。

なお、特定の産業には別途、産業別最低賃金が定められている場合があります。該当する場合は、適用される最低賃金を確認しましょう。

 

2.最低賃金の改定で、人件費はいくら増える?

経営者の皆さまにとって、気になるのは人件費への影響ではないでしょうか。

例えば、最低賃金付近の時給で働く従業員がいる場合、今回の56円の引上げによって、どの程度の負担増になるのか計算してみます。

 

【月80時間勤務の場合】

56円 × 80時間 = 月額4,480円の増加

【月120時間勤務の場合】

56円 × 120時間 = 月額6,720円の増加

【月160時間勤務の場合】

56円 × 160時間 = 月額8,960円の増加

 

仮に、月160時間勤務する従業員が5人いた場合、単純計算で月額44,800円、年間では537,600円の人件費増加となります。

※時給1,075円から1,131円へ引き上げる場合の試算です。実際の負担額は勤務時間、対象者数、社会保険料等によって異なります。

また、最低賃金の引上げによって、これまで時給1,100円だった従業員の賃金も見直す必要が生じることがあります。

最低賃金を下回らないようにするだけでなく、従業員間の賃金バランスにも目を向けることが大切です。

 

3.事業主が今すぐ確認すべき3つのポイント

① 時給1,131円を下回っていないか

まず確認したいのが、現在の賃金が最低賃金を満たしているかどうかです。

特に注意したいのは、時給制の従業員だけではありません。

月給制の従業員についても、月給を1時間当たりの賃金に換算して、最低賃金を満たしているか確認する必要があります。

最低賃金の比較では、通勤手当、家族手当、精皆勤手当、時間外割増賃金など、対象に含まれない賃金があります。

単純に給与総額を労働時間で割るだけでは、正しい判定にならない場合がありますので注意してください。

② 雇用契約書や給与規程を見直す

最低賃金の改定に伴い、雇用契約書や労働条件通知書に記載している賃金額の確認も必要です。

例えば、雇用契約書に「時給1,100円」と記載されている場合、最低賃金を下回るため、そのままにしておくことはできません。

実際の支給額を引き上げるだけでなく、労働条件を明確にするためにも、必要に応じて契約書などの記載を見直しましょう。

また、賃金規程や給与計算ソフトの設定についても、改定後の金額が反映されているか確認しておくと安心です。

③ 最低賃金に合わせた賃上げだけでよいのか

ここは、経営者の皆さまにぜひ考えていただきたいポイントです。

最低賃金が引き上げられたからといって、すべての従業員の給与を一律に引き上げなければならないわけではありません。

しかし、例えば、これまで時給1,100円だった従業員と、経験や責任の違いから時給1,150円だった従業員がいたとします。

今回の改定によって、前者は最低賃金を下回るため、時給を1,131円以上に引き上げる必要があります。

すると、両者の賃金差は50円から19円以下へと縮まります。

このような状況では、経験のある従業員が「仕事の責任は増えているのに、賃金差がほとんどなくなった」と感じる可能性があります。

最低賃金の改定は、単に最低ラインを引き上げるだけでなく、社内の賃金体系を見直すきっかけにもなるのです。

 

4.最低賃金の引上げを、経営改善のきっかけに

ここからは、私自身が社会保険労務士として、経営者の皆さまにお伝えしたいことです。

最低賃金の引上げは、企業にとって負担となる側面があります。特に、利益率が低い中小企業にとっては、簡単に吸収できるものではないでしょう。

しかし、賃金を引き上げるたびに「人件費が増えて困る」と考えるだけでは、今後も同じ問題を繰り返すことになりかねません。

大切なのは、賃上げに対応できる経営体質をつくることではないでしょうか。

例えば、次のような取り組みが考えられます。

  • ・業務の効率化:手作業で行っている事務作業を見直し、ITツールなどを活用して業務時間を削減する。

  • ・価格設定の見直し:原材料費や人件費の上昇を踏まえ、適正な価格でサービスを提供できているか確認する。

  • ・業務分担の見直し:従業員の役割を整理し、限られた人数でも効率よく業務を進められる体制をつくる。

  • ・賃金制度の整備:経験や能力、責任の違いが賃金に反映される仕組みを検討する。

もちろん、どの方法が適しているかは、会社の業種や規模、経営状況によって異なります。

大企業と同じ方法を採用する必要はありません。自社の実情に合った改善策を一つずつ進めることが重要です。

 

5.賃上げや設備投資に活用できる助成金も確認しましょう

最低賃金の引上げに対応するため、国の助成金などを活用できる場合があります。

例えば、業務改善助成金は、事業場内の最低賃金の引上げと、生産性向上につながる設備投資等を組み合わせて支援する制度です。

ただし、対象となる賃金引上げ、設備投資、事業場の要件などが定められており、すべての企業が利用できるわけではありません。

また、助成金には申請期限や手続き上のルールがあります。設備の購入や契約を進める前に、最新の公募要領や支給要件を確認することが大切です。

助成金を活用できれば、賃上げへの対応と業務効率化を同時に進められる可能性があります。

単に人件費の増加を補うという発想ではなく、将来の経営改善につながる投資として検討してみてはいかがでしょうか。

 

6.まとめ|最低賃金の改定を、会社の未来を考える機会に

2026年10月1日から、北海道の最低賃金は時間額1,131円となりました。

今回の改定を受けて、事業主の皆さまには、次の点を確認していただきたいと思います。

  • 現在の賃金が最低賃金を満たしているか

  • 雇用契約書や給与規程の内容に問題がないか

  • 社内の賃金バランスを見直す必要がないか

  • 業務効率化や助成金の活用によって、賃上げに対応できないか

最低賃金の引上げは、避けて通ることのできない経営課題です。

だからこそ、法令を守ることはもちろん、その先にある「従業員が安心して働ける職場づくり」と「会社が安定して成長できる仕組みづくり」の両方を考えていくことが大切だと考えています。

 

当事務所では、札幌市を中心に、北海道の中小企業の皆さまに向けて、労務相談、雇用契約書の整備、就業規則の作成・見直し、助成金申請のサポートなどを行っています。

「自社の給与が最低賃金を満たしているか確認したい」
「賃上げに伴って雇用契約書を見直したい」
「活用できる助成金があるか知りたい」

このようなお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。

「会社のことを、一緒に考える。経営者の身近な相談相手。」

くわばら行政書士・社会保険労務士事務所は、経営者の皆さまに寄り添い、会社の成長をサポートいたします。

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